2010/12/07

「三国人が凶悪犯罪を繰り返している」石原都知事、自衛隊行事で発言(00年4月10日)


 石原慎太郎東京都知事は9日、陸上自衛隊第1師団の記念行事に出席し、「東京では不法入国した多くの三国人、外国人が凶悪な犯罪を繰り返してい る。大きな災害が起きた時には、騒じょう事件すら想定される」と発言した。東京では1923年の関東大震災の際に、在日朝鮮人が暴動を起こすとのデマが流 れ、朝鮮人が虐殺された経緯もある。外国人差別とも受けとれる現職都知事の発言は波紋を広げそうだ。

 現職の都知事が、陸上自衛隊第1師団と練馬駐屯地(東京都練馬区)の創立記念行事に出席したのは初めて。「三国人」発言は、来賓あいさつの中で行った。

 石原知事は「今年9月に陸海空3軍を使って災害を防止する大演習を行う」と述べ、大災害時に「三国人」「外国人」が大きな騒ぎを起こす可能性があ ると指摘した。そのうえで「警察の力に限りはあり、災害の救急だけでなく治安維持も目的として遂行してほしい」と踏み込んだ発言を行った。

 「(第)三国人」は連合国と日本以外の国の人という意味。これが、第二次世界大戦前や大戦中に日本の統治下にあった国の国民のうち日本国内に住ん でいた人々の俗称となり、敗戦直後の一時期、主に台湾出身の中国人や朝鮮人を指した。今では差別用語として一般的に使われることはほとんどない。

 関東大震災の直後には、朝鮮人が来襲するとの流言が広がり、数千人ともいわれる朝鮮人が虐殺された。

 石原知事はこの発言のほかにも、現在の日本の状況について「アメリカはあのいびつな憲法に象徴されるように日本の解体を図り、その結果が今日露呈 されている」と独特な持論を展開。「(自衛隊は)国家にとっての軍隊の意義を、都民に示してもらいたい」などとの発言を繰り返した。

 治安出動は、警察力だけでは治安の維持が見込めない緊急事態に、首相の命令または都道府県知事の要請で自衛隊が出動する制度だが、これまでに適用された例はない。



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